「現場を歩く」取材体験 夏期実践講座 2015

2015年8月13日(木)〜9月1日(火)に全7回実施します。

 夏期実践講座は、ジャーナリズムについて体験し、考えてみるという講座です。マスコミをめざす人に必要なのは、狭義の受験勉強でなく、いろいろな現場に足を運んで、それを伝えるというのはどういうことかを考えることです。

 単に講義を聞くだけでなく、「8月15日の靖国神社」という課題で現場に足を運び、それをレポートにまとめるといったフィールドワークを行います。 戦争について考えるという、普段キャンパスではあまり得られない体験だけに、参加した受講者の思いも強烈で、毎年参加学生のコメントが新聞に紹介されるなどしています。 かつて受講者同士盛り上がって、前夜から徹夜で現場入りして議論するという試みを行ったこともあります。

 他にも旧オウムの幹部だった上祐史浩・ひかりの輪代表にインタビューするなど、刺激的なメニューが用意されています。

また、新大久保コリアンタウンイスラム寺院に行ってみるという新たなテーマも設けました。

 新大久保はヘイトスピーチによってコリアンタウンが打撃を受けたと言われる街で、ぜひこの機会に自分の目で見て一緒に考えていただきたいと思います。それは日本におけるナショナリズムについて考えることでもあります。そうした現場体験を、参加者同士で議論し、作文にまとめていくというのがフィールドワークです。かつて、受講者たちが自主的に、自分たちのレポートをまとめて冊子にしたこともありました。

 またそのほか、戦場取材の経験豊富な共同通信の原田浩司さん日本テレビの清水潔さんら、マスコミ界でも有名な現役の人たちをお呼びし、いっしょに議論したり、酒を飲んだりという授業も行います。

マスコミの最前線の生の話が聞けるばかりか、それら講師の方々は、業界にいてもなかなかいっしょに話をしたりすることは簡単でなく、とても豪華なメンバーです。

 夏休みを有益に過ごすために、ぜひマス読夏期実践講座に参加してください。そして、今後自分が何をやりたいのか考えるきっかけにしてください。

 

募集対象

  • マスコミ受験予定の大学生及び卒業生
  • マスコミに転職を希望する社会人
  • マスコミに関心を持っている人

講座日程/内容 

教室は通常は四ッ谷駅近くの会議室「スタジオフォーバレー」。映像を使う場合は別教室を使います。授業時間は基本的に18時から20時。 但し、フィールドワーク(現場取材)はその時間外に行います。日程も、休日がよい人は休日を使うなど、受講者の都合にあわせてある程度は工夫します。

第1回 8月13日(木) 全体説明・論作文の書き方・他 18時〜20時

実践講座期間中に論作文を4〜5本書いていただくことになりますが、その書き方の基本をアドバイスし、以後の現場取材の概要も説明します。


講師=篠田博之(月刊「創」編集長)

第2回 8月15日(土) テーマ 「8月15日の靖国神社」 正午〜

正午前から夕方までの間に現場訪問。
8月15日は靖国神社にとって1年に一度の特別な日です。戦争体験者など戦争について思いをはせる人たちが全国から集まってきます。その人たちに取材し、話を聞きます。この日は取材のみで、討論と作文は18日に実施。

講師=篠田博之

第3回 8月18日(火) 「8月15日の靖国神社」討論と作文

15日の取材について討論の後、作文。また20日以降の取材について事前学習。

第4回 8月20日(木) イスラム寺院訪問=16時半〜、記事作成=19時〜21時

イスラム国による日本人人質事件で、これまで身近に語られてこなかったイスラム教がクローズアップされました。東京にあるモスクを訪れ、偏見を抱くことなくイスラムの世界について考えてみます。


講師=篠田博之  

第5回 8月25日(火) テーマ「嫌韓とナショナリズム」 取材=16時〜18時、講義=19時〜21時

新大久保コリアンタウンを訪問し、現地の在日コリアンの方に話を聞きます。この2〜3年間、中国・韓国とのナショナリズムからくる対立が高じているが、そのひとつのあらわれともいえる新大久保コリアンタウンへの排外主義的な動きを 取材し、日本社会のあり方を考えます。それらの取材を踏まえて、四ツ谷教室で議論し、作文にまとめます。

講師=篠田博之

第6回 8月27日(木)

テーマ「オウム事件とは何だったのか」 16時〜18時

16時に千歳烏山駅に集合し、「ひかりの輪」を訪問。元オウム幹部の上祐史浩代表にインタビュー。

講師=篠田博之


特別講義 日本テレビ・清水潔「事件と報道」 19時〜21時

清水さんは日本テレビで足利事件のスクープなど放ってきた事件記者。日本テレビ記者の前は新潮社で写真週刊誌『フォーカス』編集部に所属し、桶川ストーカー殺人事件で警察より先に犯人にたどりつき、犯人逮捕のきっかけになった大スクープで知られています。また2013年刊の『殺人犯はそこにいる』では数々の賞を受賞しました。
この授業では映像を使った講義と質疑応答を行った後、懇親会を行います。清水さんと飲める機会もめったにないことです。

講師=清水潔(日本テレビ)

第7回 9月1日(火) 特別講義 共同通信・原田浩司「戦場取材と福島原発」

原田さんは、ペルー大使公邸人質事件やアフガン戦争で世界的なスクープを放つなど、カメラマンとして有名な人です。最近も中東の取材に行っており、そうした体験を映像を使って話していただきます。 授業終了後、講師を囲んで懇親会も予定。原田さんと飲める機会など、もう二度とないかもしれません。

講師=原田浩司(共同通信)


※以上、それぞれの日程におけるテーマは取材対象の都合により入れ替わることがあります。

 

懇親会

第1回と最終回の終了時に実施(飲食代実費)
その他の回については、人数が集まれば講師を囲んで随時実施します。著名なジャーナリストと直接話ができるというまたとない機会です。

受講者同士の交流

受講者のメーリングリストを設け、随時情報交換を行います。講座終了後も、グループOB・OG訪問などの活動をこのメーリングリストを使って行います。

特典

受講者には月刊『創』進呈

『マスコミ就職読本』2016年度版(既刊)の希望の巻を進呈

会場

スタジオ フォーバレー(四ツ谷会場)  
新宿区四谷1−7 壮美ビル   中央・総武線「四ツ谷駅」下車徒歩4分

問合せ/申込み

途中からの受講あるいは特定の回のみビジターとして受講することも可能です。

各回3000円(作文・ESなどの添削・指導含む)

詳細は下記へ問い合わせ下さい。

E-mail weekly@tsukuru.co.jp

創出版「夏期実践講座」係 (電話)03‐3225-1413

講師

  • 原田浩司(共同通信社 映像センター)
  • 96〜97年のペルー日本大使公邸人質事件と、2001年のアフガニスタン・カブール陥落取材でそれぞれ日本新聞協会賞を受賞。 ペルー公邸人質事件では世界で始めて公邸内取材を敢行。世界的なスクープとなる。

  • 清水潔(日本テレビ)

  • 産経新聞社、新潮社を経て日本テレビの報道局へ転職。 新潮社記者時代には、桶川ストーカー殺人事件で警察より早く犯人にたどりついた大スクープをものにした。また2008〜2009年は足利事件・菅家さんの冤罪をめぐり大キャンペーンを展開。数々のスクープを放つ。
  • 2013年に出版した『殺人犯はそこにいる』(新潮社)で、新潮社ドキュメント賞など数々の賞を受賞。

  • 篠田博之(月刊『創』『マスコミ就職読本』編集長)
  • 1951年生まれ。一橋大卒業。月刊『創』『マスコミ就職読本』編集長を30年余り務める。東京新聞、北海道新聞に「週刊誌を読む」を連載中。 著書は幼女殺害事件・宮崎勤死刑囚との12年間に及ぶ接触をまとめた『ドキュメント死刑囚』(ちくま新書)、『生涯編集者』(創出版)。

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